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昔住んでいた町の駅の
暗い切符売り場に立って
外からの強い光に目を奪われる
あるいは光と影の強いコントラストに
ありありとよみがえるなにか
光は時を超えて変わらないのだ
暗い場所から
明るい外を見るという事は
何万年も繰り返し行われただろう
原始人が洞窟の中から外を見ていたように
すぐそこで見知らぬ人も
つかのま ぼんやりと
光の方を見ている
暗い所にいて
光に目を奪われて
空っぽになった心に
流れ込むもの
断片 2017・8・30
柳川たみ
無文芸
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